造り手さん訪問記
2026年6月18日

2026年6月 福岡 白糸酒造さん 訪問

福岡・白糸酒造さんへ酒蔵見学に行ってきました!
こんにちは!小松屋の相馬です!
先日、福岡県糸島市にある「白糸酒造」さんへお邪魔させていただきました。


博多駅から筑前前原駅へ向かい、そこからタクシーで酒蔵へ。到着すると、まず目に飛び込んできたのは酒蔵前に並ぶ菰樽と、長い歴史を感じさせる年季の入った看板です。


白糸酒造さんは、以前住居として使われていた建物と酒蔵が一体となっており、どこか懐かしさを感じる趣のある佇まいでした。
まずは昔使われていたお家の方へ案内していただきました。日本らしい落ち着いた建物と美しいお庭がとても印象的です。
その後、代表の田中克也さんより、白糸酒造さんの歴史やこれまでの歩みについてお話を伺いました。


酒蔵見学スタート!
最初にご紹介いただいたのは「甑(こしき)」です。
こちらの甑は、「東一」の勝木先生が開発された特別な設備で、使用するには先生の許可が必要とのこと。同じ甑を使用している酒蔵には、出雲富士、七本鎗、日日、醸し人九平次、新政、みむろ杉など、日本を代表する酒蔵が名を連ねています。
一度に500kgのお米を蒸すことができ、「外硬内柔(外はしっかり、中は柔らかく)」という理想的な蒸米に仕上がるそうです。


続いて見せていただいたのは、蒸したお米を冷ますための冷却機。
さらに、お米や使用した道具を洗浄するスペースへ案内していただきました。
この場所で特に印象的だったのが、天井のガラス張りです。
通常、お米に直射日光が当たると「太陽の匂い」が付いてしまうため避けることが多いそうですが、「日光の入る場所で仕事がしたい」という想いから、この造りになっているとのこと。酒造りへの考え方や働く環境へのこだわりを感じました。


麹室から発酵部屋へ
次に案内いただいたのは麹室(こうじむろ)。
日本酒造りに欠かせない米麹を育てるための部屋で、温度と湿度が徹底的に管理されています。


そして発酵部屋へ。
室内はかなり低温に保たれており、大きなタンクがずらりと並びます。1タンクあたり約1,000kgのお米を使用するとのこと。
田中さんから「ぜひタンクの中の香りを嗅いでみてください」とお声掛けいただき、実際に顔を近づけてみると、想像以上に強い発酵の香りが広がり、一瞬フラッとするような感覚に。
酒蔵ではこの場所での作業事故も少なくないそうで、発酵の力強さを身をもって感じる貴重な体験でした。


伝統と科学が共存する酒造り
続いて研究室へ。
残念ながら写真撮影は控えましたが、昔ながらの手仕事を大切にしながらも、科学的なデータ管理や分析を取り入れている様子が印象的でした。
伝統だけに頼るのではなく、品質向上のために常に研究を続けている姿勢が感じられます。


白糸酒造の象徴「ハネ木搾り」
最後に見学したのは上槽(じょうそう)工程。
発酵を終えたもろみを搾る作業です。
白糸酒造さんでは、全国でも数少ない「ハネ木搾り」を採用されています。
ハネ木搾りは非常に手間と時間がかかる非効率な方法ですが、その分やさしく圧力をかけることができ、日本酒本来の味わいを引き出せる伝統的な搾り方です。
使用されている槽(ふね)は昭和5年製。
90年以上経った今でも修繕を重ねながら大切に使い続けられており、白糸酒造さんの酒造りへの想いが伝わってきました。


見学後のお楽しみ
見学終了後には、「田中六十五」の搾りたてを振る舞っていただきました。
フレッシュな香りとみずみずしい旨味が印象的で、蔵でしか味わえない特別な一杯を堪能させていただきました。


今回の見学では、日本酒造りの奥深さはもちろん、白糸酒造さんの「伝統を守りながら挑戦を続ける姿勢」を肌で感じることができました。
田中さんをはじめ、温かく迎えてくださった白糸酒造の皆さま、本当にありがとうございました!