お久しぶりです!松井です。
先日、ニュージーランドのマールボロ地区の生産者『ドッグ・ポイント』の勉強会に行ってきました。
4アイテムテイスティングをしましたが、自分が勝手に固定観念で持っているニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランとは違い、シャルドネもピノ・ノワールもニューワールドっぽくなく、ブラインドだとブルゴーニュと間違うかも・・・って感じでした。
現地から、栽培責任者のアイヴァン・サザーランド氏(写真左)と醸造責任者のジェームス・ヒーリー氏(写真中)のお二方が来日されました。
元々お二方とも「クラウディーベイ」で経験を積まれ、1979年にぶどう畑を始め、当初はクラウディーベイに売るために栽培し、ワイン造りは2002年が初ヴィンテージ。
2003年からは掛け持ちを止め、ドッグ・ポイントのみで仕事をされています。
生産地のマールボロはご存知の通り南島の北部に位置し彼らの畑は標高が40m~100mと緩やかに上げって行く北向きの斜面だそうです。
気候変動でヴィンテージに大きく影響が出る地域らしい。近年では06年が最高によかったらしい。
テイスティングノートを書いておきますね。
写真左から
?ソーヴィニヨン・ブラン’08(スクリューキャップ)
収量 45hl/ha
ステンレスのみ使用
80%培養酵母→発酵を早くさせ、短期間でボトリングしてフレッシュな商品を出す為に使用しているとのこと。
20%野生酵母→第二アロマが出てきて複雑になるそうです。
SO2は少量。
総酸 7.3~7.4g/L
ph 3.2
?セクション94 ソーヴィニヨン・ブラン’07
セクション94とは国が昔、土地の測量をする時に付けた区画でそのまま使用。
シトラスが強く、ミネラルを多く感じる。
収量 45hl/ha
3,000ケース/年のみ
100%野生酵母
清澄しない。マロをしなくていいように発酵前にSO2を少量。
総酸 7g/L
ph 3.2
?シャルドネ’07
収量 25~30hl/ha
100%野生酵母・・・酸のフレッシュさを出すのも使用する1つの理由
2/3・・・メンドーサ・クローン→収穫が少なくなる。酸が低くなり、シトラスが強くなる。
1/3・・・ディジョン・クローン98→酸・糖がおだやか
シャルドネはフェノールがすぐ出てしまうので軽くプレス、マロもし、澱との攪拌もする。
20%新樽使用、1年かけてゆっくり1次発酵。マロはボトリング前に起こる。
総酸 6.8g/L
ph 3.25
?ピノ・ノワール’07
収穫時期は糖度が上がり過ぎないように注意(ピノが一番手間が掛かるそう)
収量 35hl/ha
1本のぶどうの樹に8~10房のみ
収穫したぶどうを1夜冷却して選果をしっかりし、100%除梗。
100%野生酵母
発酵は約1週間後から始まる。
1日2回手でパンチダウン
プレス前に種や軸を出来るだけ取り除く。
50%新樽使用、樽に移してからも2~3ヶ月発酵が続く
17ヶ月樽熟→タンクに移しフィルターをかけずSO2無添加でボトリング。
55%・・・ディジョン・クローン777、ディジョン・クローン667、ディジョ
ン・クローン115、
30%・・・クローン5
10%・・・エーベル・クローン
5%・・・10/5(スイスのクローン)
総酸 4.6g/L
ph 3.65