ボンジュール、がんです。
前回少し冷害について触れましたが、他の地方ではかなり深刻な被害が出てしまったようです。
先週、先々週と複数回に亘っての急激な冷え込みによってシャブリを初めとするブルゴーニュ一帯と
ロワール地方の一部で、全体の60%からひどい区画では100%、つまり全ての新芽がやられたそうです。
ロワール地方の一部で、全体の60%からひどい区画では100%、つまり全ての新芽がやられたそうです。
各造り手、ぶどう栽培者は冷害対策を施したようですが被害面積は6万ヘクタールを超えるとか。
数字が大きすぎてピンときにくいですが、だいたい淡路島くらいの面積です。
これだけ広範囲に被害が及ぶというのも気象的には稀なのだとのこと。
スーリエの畑で冷え込みでやられてしまった新芽。
よく用いられる冷害対策としてはこの2手法ですが、全ての畑に対処できない造り手もあったので
被害が大きくなったようです。
被害が大きくなったようです。
chaufferettes(ショーフレット)
畑の間で薪を燃やして温度を上げる作業。


aspersion d’eau(アスペルション・ドー)
散水して氷で新芽を覆わせる作業。
氷で新芽を覆うと0℃以下には下がらないので有効なのだそう。
この冷害について、自然のことなので受け入れるしかない、とテレビのインタビューに答えた造り手を観ましたが、落胆している様子はテレビを通しても痛々しいほど伝わってきました。
今年の収穫量の激減はまず免れない、しかも来年以降の収穫量に影響する恐れもあります。
5月中旬くらいまでは冷害が起こるリスクがあるのでまだまだ気が抜けません。
実際にこちらアシニャン村もいまだに朝晩は5~7℃と寒く、南だからといって楽観視もできない状態です。
いずれにしても造り手にとっては厳しい年になるかと。
ブドウ栽培の難しさ、自然の厳しさを目の当たりにした出来事です。