Category: 岩ちゃんのフランス在住記
ボンジュール、がんです。

カーヴでの仕事もそろそろ落ち着きはじめたドメーヌ・スーリエではありますが、レミーの方は別の件で落ち着かないようです。
「ウチの娘(17歳)が彼氏を家に連れてくるって言うてんねん...大事な大事な一人娘やで?! 

もし彼氏が礼儀も知らん奴やったらガツーンいわしたらなあかんよなぁ...」
と一人でブツブツウロウロしております。
娘さんを持つお父さんはどこの国でも一緒なんですかねぇ。
にしても、収穫中よりもピリピリしてるのは気のせいなんでしょうか...
意外とナイーブなレミーはそっとしておいてカーヴのお仕事です。
今回はルモンタージュについてお送りします。

さて、ルモンタージュという作業、ソムリエやワインアドバイザーを目指して勉強された方なら耳にしたことがあるかと思います。
ソムリエ教本(手元にあるのは2009年のものですが...)をめくってみますと、

発酵タンクの下から発酵中の果汁を抜いてタンク上部に浮上している果帽が液中に完全に沈降するように全面にわたり散布する作業。
効果としては、
・酸素供給
・糖分、酵母、温度を平均化
・果皮からフェノール類その他の成分の抽出
など
とありますね。

果帽というのはぶどうの皮や種などが集まったものです。
発酵が始まるとどんどん二酸化炭素ができてくるのでそれによって果帽が押し上げられます。
そのままだと表面が乾いてしまったり皮や種の成分が十分に抽出されないので、上からジュースをかけて果帽が常にジュースに浸っているようにしておきましょう、という作業です。

写真でみるとこんな感じです。


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空気に触れさせることも目的の一つですから一度プラスチックケースに注いでからジュースをポンプでタンク上部に送ります。

また、タンク上部のジュースが出てくるところにはこういったプロペラ状の器具を取り付けます。
このプロペラによってジュースが果帽全体に均一に行き渡りまた空気にも十分触れるというわけです。


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ルモンタージュと同じような効果を与える作業としては他にピジャージュ、櫂入れというのがありますね。
タンクの上から柄付きの棒などで果帽をジュースの中に押し下げてやります。
やり方や頻度によっては渋味や苦味などが出過ぎるためスーリエでは頻繁に行う事はありませんがたまにやります。






あとは樽で発酵させている白ワインなどはバトナージュという作業を施したりもします。
ルモンタージュと全く同じ効果、というわけではないですが、樽の底に沈殿している澱を棒で撹拌させることで発酵を進ませる手助けにもなります。


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これらの作業、前回述べたように毎朝の日課である糖度計測の表をレミーがチェックした上で、
「じゃあ今日はこのタンクにルモンタージュ30分、あっちのタンクに60分、これとこの樽にバトナージュ5分ずつね。」
といった風に指示を出していきます。

とはいうものの、このタンクにはこの作業をやる、とかってどうやって判断するんだ?ってレミーに聞いた事があります。

レミー曰く、
「発酵の進み具合も大事なんだけれども、何よりも美味しいワインっていうのは収穫したてのジュースから発酵中、熟成させているどの段階を飲んでも美味しくあるべきなんだ。」
だそう。
特にジュースの味わいが毎日目まぐるしく変化する発酵中は糖度表のチェックに加えて1日に何度も試飲をして美味しい状態を保つように心がけているんだそうです。

いやぁシンプル、なようで奥が深い...まだまだ勉強あるのみです。


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