ボンジュール。焼肉屋の福太郎です。ご無沙汰しております。
フランス訪問から半年がすぎ、ばたばたで日記を書けずでしたが、最近は岩さんと同行させていただいたアルザスを思い出せずにはいられない出来事がありまして書かねば、書かねばと今日に至るわけです。
一つ目の出来事。
アルザスのジェラール・ブルーノ・シュレールさんの畑と酒蔵に行かせていただき、僕はシュラーさんのピノ・ブランに感動しました。力強く、たっぷりのミネラルとやや強めのアルコールとそれをまとめあげるアルザスの気候が生み出す深みのある酸。
その時のことを岩さんがふまえてくださり、フランスから送っていただいた白ワインをブラッスリー・ブーで飲んだこと。アルザスをおもいださずにはいられませんでした。
二つ目の出来事。
「料理通信」の一月号。自然派ワインの特集の中で、去年の夏アルザスで大変お世話になり、先ほどから書いているシュレールさんが紹介されインタビュー記事が載っていたこと。自分達を貫きAOCアルザスから格下げされることもファンにとっては逆に嬉しい事、との記事に僕自身自分のことのように嬉しかったのです。
こだわってこだわって、アルザスらしさを本当の意味で追求し、その土地、その気候・自然に違和感のないワインつくりをされている造り手のかたがた。かっこよかったのです。そしてあたたかかった。
以上の点で、紹介したく書かせていただきます。
時はさかのぼり2010年8月某日。日本は40度近い日が毎日続いて息苦しいような日々の中、岩さんと訪れたアルザスはからっとしていてぴーんとしたような澄んだ空気と涼しさをもった暑くはあるのですが気持ちの良い土地。パリとはぜんぜん違ったフランスがそこにはありました。
岩さんのご友人。シュレールで働かれている、けんじろうさん。けんじろうさんの案内でアルザスの二日は始まりました。
「昼ごはんにせっかくだからドイツでビールでも飲みにいこうか。車で30分もあれば行けるから。」
「まじすか!」
テンションのあがる岩さんと僕の二人。
あっという間にドイツ着。国境のマクドナルド。
路面の石畳。ドイツの人は仕事が丁寧で細かい。びしーっと細かい石が並んでいます。フランスの道はおおぶりな石が思い思いに並べられているので国境を越えたら一気に文化が変わるのが面白かった。
こんな昼さがり。
脱線してますね。略してワインの話へ。再びアルザスへ。
この街の丘の上にシュレールさんの畑があります。
除草剤を全く使っていない畑。除草剤や化学肥料を使うことに違和感のあるジェラールさんらしい畑なのです。
やや背の高いぶどうの木は、日差しを浴びさせるため。
気候を活かし、葡萄造り、ワイン造りをされているドメーヌシュレール。
農道をはさみ向こうの畑はAOCアルザスの畑。
むー、不思議な感じですね。
アルザス、景色いいですねー。
まあ、ワイン飲みましょっかと、けんじろうさん。
待ってました!シュレールさんの醸造所へ。
薄暗く、若干湿気のある蔵。ラベルはよごれてしまうことがあるので出荷の時に貼るとのことです。
いろいろな話を聞きながらめくるめく美味しいワインの試飲。
リースリング、ゲヴィルツトラミネール、ピノブラン、ピノグリ、ピノノワールなどなど・・・
話を聞きながら、樽からはこぽこぽと音が。ワイン生きてますねー。
特に感動したピノブラン。二本買わせていただきました。その場でラベル貼っていただきました。一本7ユーロ!しかしパリではこの値段では手に入らない。まして日本では酒屋さんで買うとしても2500円以上はしますよね★
「本当は気軽に飲んで欲しいと思って、こういう(お手ごろな)値段設定でバイヤーに卸してる。その先で値段をどうされるかまでは指定はできない。」パリのビストロやレストランで、3ユーロでシュレールから出したワインも20ユーロで売られていたりと不本意とのこと。
自然にこだわるシュレールさんらしい話といえば印象的なのが
「日本と同じで業者との付き合いが大事。いいかげんな付き合いや、ある意味でしっかりと向き合ってないと変なものがきたりする。ジェラールは、コルクにもこだわりがあるから、ある時コルク業者から酸化防止剤が加工されたものがおろされた時、本当に怒ってつきかえした。薬なんかに違和感があって使わないようにして造っているのにそんなコルク使ったら意味が無いんだ。って。」
Anjou coteaux de houet ’00 Marc Angeli
Pinot gris Oncle Leon ’04 Gerard Schueller
VdT clos de taillelauque ’02 Casot des Mailloles
あと、写真はありませんが、
Pinot Noir ’06 Gerard Schueller
岩さんのおみやげのワインと、マルシェで買ったお肉で僕の料理と(岩さんのむちゃぶり、どSぶりが発覚)で夜はワインの話で夜はふけていきました。
長くなりすぎたので二日目は分けて書きます。