ボンジュール、がんです。
今回ご紹介するお仕事はアナリゼという作業です。
ボージョレ・プリムールのときにもちょっと触れましたが、果汁(またはワイン)を研究所に持っていって
分析してもらいます。
カーヴでも毎朝デンシテを行っていますが、このデンシテで調べられるのは糖度と温度だけなので、
必要に応じて他の要素も調べてもらいます。
例えば果汁の濃度、潜在アルコール度数、PH、含有窒素量、乳酸値、などなど
このときは10月の始めごろで、多分今年のぶどうの出来をみるために搾りたての果汁をアナリゼに出しました。
で、その提出する果汁搾りを自分が担当させてもらいました。
まず、収穫してきたぶどうをバケツ半分くらいまで入れて潰します。
何というか、マッシュポテトを作るときに使う、あの潰すやつ(笑) 名前が分かりません...
でぶどうをブチブチ潰していきます。
で、出てきた果汁を瓶に詰めます。
で、完成です。
すんません、担当も何も、これだけです...
後はボトルに研究所に提出する用のカードをつけて持っていきます。
このカードに何を調べて欲しいのかチェックする仕組みです。
ビーカーや、漏斗、試験管、スポイト、なんかが並ぶ、まさに研究所です。
左 蒸留機
これでアルコール度数と酸を調べます。ワインを蒸留した透明の液に同じく透明の試薬液を入れるとピンクに!!
まさに理科の実験の世界です。
右 こっちは乳酸量を調べています。時間が経つと薄紫の線が上に伸びていきます。
この2つは糖度を調べます。濾過した液を沸騰させて試薬液を加えると今度はブルーに!!
よく分からないですけど、すごかったです。
夕方には研究所からFAXで分析結果が送られてきます。
これをジャンがチェックして、ルモンタージュなどを行うかどうかを決めていきます。
ボージョレ・プリムールの時は、特にマロラクティック発酵の進み具合を心配してよく調べてもらっていました。
他のワインに関しては一番気にして調べてもらっていたのが酸です。
酸の値が低いと締まりのないワインになってしまいますし、バクテリアに汚染される可能性も高くなります。
かといって酸の値が高くなりすぎるとビネガーになってワインとしては売れなくなってしまいます。
その高すぎず、低すぎず、この1点しかないっていうラインにバチッと合わせて調整できるのがジャンのセンスなのかなと思います。
毎年ぶどうの出来は違うし、天候も、気温も違う、当然ぶどうにつく自然酵母も違うと思います。
その中で毎年誰もが納得するクオリティのワインを造り続けている。
モルゴンの大御所と呼ばれる所以です。
う~ん、ワイン造りは奥が深い...
まだありました(笑)
話を聞いていると手摘みで収穫している所(=大人数で収穫する所)は大体みんなこんな感じみたいです...