ボンジュール、がんです。
今回ご紹介するお仕事はルモンタージュです。
果汁をタンクの下から抜き取って上からかけてやる作業で、いくつか効果がありますがここでは発酵をより均一にすることが主な目的です。
マセラシオン・カルボニック法では
タンクの下の部分(ぶどうの重みでぶどうの粒が潰れて果汁が出ている状態)
タンクの上の部分(ぶどうが潰れずに粒で残っている状態)
とでは発酵のスピードに若干差が出てくるので、それをできるだけ均一にするためにルモンタージュを行います。
全てのタンクに毎日施してやる、というわけではなく、これも毎朝のデンシテの結果をジャンがチェックして、
「今日はこのタンクとこのタンクをルモンタージュしよう。」
という風に指示を出していきます。
これがルモンタージュに使う道具です。
このステンレスの入れ物にタンクから抜いた果汁を入れて上からかけてやります。
タンクにホースをつないでステンレスの入れ物に果汁を移していきます。
この時、ぶどうジュースのええ香りが、ぷわゎ~ と香ります。
タンクによって香りが強かったり弱かったり、ええ香りやったり「?」な香りやったり、
モルゴンという地域の中で、ガメイという同じ品種で、こんなにも違うもんなのかとびっくりするくらいそれぞれのタンクに違いがあるんです。
で、このステンレスの入れ物をフォークリフトでタンクの上に持ち上げていきます。
「ポンプ使ったらもっと早く楽にできるんじゃないの?」
と聞いてみると、ポンプを使うと発酵中の酵母によくないんだ、との答え。
品質のためには手間を惜しみません。
で、タンクの上に登って果汁をかけていきます。
自分はこの高さで十分怖いんですけど...
もちろん全体くまなく丁寧にかけていきます。
あのステンレスの入れ物に8割くらい果汁を入れて、それをかけ終わるのに10分から15分くらいかかります。
多い日は5つ6つくらいのタンクをルモンタージュするので、それだけで一日の仕事が終わったりすることも。
これは樹脂製タンクのルモンタージュ。
もちろん自分もやりました。
例によって変な汗でまくりでしたけど...(笑)
とまあこんな風にしながら約一ヶ月、発酵を進めていくわけです。
収穫は9月の後半から10月の始め、仕込みも収穫に合わせて9月の後半から10月の始めまで、
なので10月中の仕事は毎朝のデンシテとこのルモンタージュ、あとその合間に注文の入ったワインの出荷作業なんかを主にやっていました。
動画が載せれるようになったので、ちょっと前ですが収穫の夜の有り様(!?)を載せます。
今見るとだいぶ前のことのように懐かしいです。
あん時はほんまによく飲んだわ...